昨年秋に蒔いた小麦が収穫のときを迎えました。
種をまいてから、収穫前に大きな草を刈ったくらいしか手をかけていません。
小麦はもともと雑草のようなもので、つよい性質のようです。
未知の小麦作り、育つのかも分からないなかで収穫までたどり着きました。
最初にまいた種と同じくらいの小麦がとれるかなというくらいの、少ない収穫でしたが、
小麦粉としては身近な小麦をつくることができたのにはちょっとした驚きさえあります。
◦小麦つくりの覚え書き
10月5日 草刈りとラジオ体操 葛に要注意!
10月10日種まき バラバラと
10月25日 芽がでている!
そして雪に閉ざされ、、
3月 雪の下から変わらず現れた小麦が誇らしい
そこから急成長5月26日 実っている!ここで少し草取り。主に葛
そしてついに6月25日 収穫!!
刈り取りは実りの喜びをかみしめながら丁寧に、3時間ほどかかりました。
思い思いの道具を使って。私は前日につくった石器で!
刈り取った小麦は束ねて2ヶ月ほど干してから、脱穀、もみすり、精粉して
そしてパンをつくります。
今後も乞うご期待
時間をかけて、手間をかけて、そうしても不作もあって、収量が多いわけではありません。
買えば安いものを、作物から作ったり、農芸では手間ひまかける活動ばかり。
食べ物の生産で言ったら全然効率はよくないし、自分の食べる分すべてを自給できるわけでもない。
けれど
畑で触れたもの、見たもの、考えたこと、そこでしか得られないものがある。
私は自分の全身の充実がそこにあるから放課後畑に行きます。
太陽の下ではたらいて、仲間と話して、考えて、それは自分がいちばん気持ちがいいと思えることのひとつです。
晴れれば気持ちも明るく、雨が降れば静かに、きれいな夕日が見れたらすごく嬉しい。
季節は刻々とすすんで、暑くなり寒くなりをくりかえし、
緑は茂って、花は咲き、そして枯れていく。
自然は次々に姿を変えていくから、人はそれに反応し続けて生きていくことができるのではないかと思います。
考えるひまもなく手を動かして、体を動かして、そうして感じたことをもとに考えたことが、ほんとうの自分の思考。
私は農芸をやるまで、手作り感のあるださいものとか、必死なのとか、嫌でなるべく自分をかっこ良く見せたかったけれど、
畑で作業をして、おおきな自然というものと対峙したとき、私は一生懸命に自分のできることをやるしかなくて、
やっていたら一生懸命つくっていくのは実はすごく楽しくて、今までのつまらないこだわりがどうでもよくなった。
本当に楽しいことは、周りにあるんじゃなくて、自分の内側から溢れている。
楽しむということがやっとわかりました。
人は価値観も、性質も、いろんなことが違う。
せわしなく動く社会に、価値観に、適応して人の豊かさが失われてしまうのはもったいない。
自分の人生は自分で選択しているけれど、いつの間にか誰かの意見を自分の考えのように振る舞っていることもある。
ほんとうの自分の思考で選択しているのかが、ポイントかと思います。
畑を耕して、作物を育て収穫し、火を起こし調理して、みんなで食べる。
そんな喜びを共有できる仲間がいることが、とても嬉しいです。
記:渡部萌
6月9日、新たに放課後農芸に加わったメンバーのため、
先輩方が『放課後農芸 新入生歓迎会』を開いてくれました!
1年生たちにとって、まだ訪れたことの少ない大学の更に向こう側。
川のせせらぎと、沢山の緑に囲まれた場所に、心がわくわくします。
一人一人に作ってくれた 名札 を胸に付けて。
なんだか誇らしいですね。
会場についてさっそく「ピザ作り」をしました。
皆が思い思いにピザを作ります。ちょっと不思議なトッピングも混ざっているかも。
自分が作ったピザを自慢しあったりしました。皆ちょっとしたこだわりがあるみたい?
美味しいって言われると嬉しくなりますね^^
ほっかほかの炊き込み御飯に…
もちもちしてほんのり甘いちまき。
お外でバーベキューもしました。自家製のタレがお肉と野菜をより美味しくします。
将来の夢や、今頑張ってること、抱いている目標…
それぞれ色んなことを語り合いながら、美味しいご飯をみんなでいただく。
この凄く幸せな時間に、なんだか嬉しくて涙が出そうでした。
みんなで食べるご飯ってこんなに美味しいんだ…!
食材、それを作ってくれた人、料理してくれた人、一緒に笑いながらご飯を食べてくれる人、
関わる全てに感謝の気持ちを込めた、心からの「いただきます」と「ごちそうさまでした」
なんだか素直に言えた気がします。
さて日は変わり、6月20日。この日はみそ大豆を植えました!
以前教えていただいた鍬の使い方を思い出しながら、畑を耕します。
そろそろ慣れたかな?と思ってもそう簡単に上手くはいかないようで、
顔を上げるとくねくねの線が出来ていました。うーん難しい。
みそ大豆はなかなか芽が出ないから、
芽がでるまでは毎日たっぷりと水やりするのが大切なのだとか。
優しい雨のように水やりするんだよー!なんて言われながら水やりをしていました。
水やりも、思いやりをもってやるのが大切なんだなぁ。
最近の山形は雨の日が多いので、みそ大豆にとっては恵みの雨ですね。
芽が出てくる日が待ち遠しい毎日です。
みそ大豆を植えた後は、玉ネギの収穫をしました!
去年の秋に植えたものなんだとか。小さくころっとして可愛い!
収穫したその場で、玉ネギをかじってみると、
可愛らしい見た目とは違って、ピリッと辛い味がしました。
それでもやっぱり採れたて、辛い中にもほんのり甘みがあって美味しかったです。
こうやって、採れたての味をすぐに自分の舌で確かめてみる。
これもとっても大事なことですね。そしてちょっとだけ贅沢な気分になります^^
収穫された玉ネギは一人2、3個ずつお持ち帰り。
それぞれのお家で、玉ネギたちが美味しい料理に変わっているのかと思うと、
思わずにやっとしてしまいますね。うーん幸せ!
記:コミュニティデザイン学科 1年 高橋沙希
ここ数日、山形では晴天が続いておりましたが、今日はやっと雨が降ったようです。少しだけ。
晴れていれば通学が楽なので、普通なら喜ぶことです。が、野菜作りをしていると早く雨が降らないかなと待ち遠しくなりますね。
先々週、あるいはその前に植え付けた苗達もすくすくと成長しています。 かぼちゃ、トマト、なすなど・・・
もうこの畑に慣れたのかな? 背丈も伸びて葉っぱがたくさん増えていました。
さつまいもは二種類植わっています。一つは黄色の金時、もう一つは紫のパープルスイート。
植えた直後は葉が枯れていて茎だけの状態でしたが、今日は葉っぱが出ていました!
とっても元気なようです。
枯れてしまったように見えても、根が伸びて葉っぱが出てくるなんて生命力が強いなあ。
とても感動しました。
記:日本画コース一年 野田苑恵