春の日差しは暖かく、道端の花が春がやってきたことを知らせています。
そんなぽかぽか天気の中、第1回耕し選手権が行われました!
チュートリアル放課後農芸では、大学近くに畑を借りております。
今年は機械に頼るのではなく、自分たちで畑を耕すことにしたのです。
耕し選手権のウォーミングアップとして、まずは自然堆肥の切り返し作業を行いました。
いつもは少ない人数で作業していましたが、今回は新しく入ったメンバーと共に土を切り返す作業。
前までは教えられる立場だったのに、今回は人に教えるという行為がなんだか不思議でした。
春は別れの季節であり、出会いの季節でもあります。
新入生はみんな生き生きとしていて、新しい力を分けてくれる気がしました。
鍬を持つ機会なんてそうそうありません。私も一年前はそうでした。
それでもみんな一生懸命に楽しみながら、畑を耕します。
耕し選手権を終えれば待っていたのは花見。
桜はもう葉桜となっていましたが、春のうららかな天気は私たちを暖かく迎えてくれます。
外でごはんを食べたり、小さな子どもに戻って缶蹴りやケイドロをしたり。
日常の中のちょっと特別な行為が、幸せな気持ちにさせてくれるのだと思いました。
記.建築・環境デザイン学科 但木美咲
春です。
季節は刻々と変わって、長い冬を終えた山形にも春が来ました。
冬、ふゆ、エネルギーが殖ゆる。雪がしんしんと降って、ゆっくりゆっくりの冬はエネルギーをためる籠りの季節。
春、はる、エネルギーが張る。冬にためたエネルギーがいっぱいになって、暖かい日差しに照らされて生命力あふれる季節。
元気あふれる季節、放課後農芸では畑開きです
身軽に外へ出て耕しましょう!
新入生を迎えての初めての活動、鍬の洗礼です。
鍬とか使うの好きな人いないよねと、
「耕し選手権」と名付けていかにも楽しそうな雰囲気を出しましたが
そんな心配もなんのその!
土を一心に耕すみなさんの姿はいきいきと!、しているようにみえました!
たくさんの人が集まって、農芸の固い畑もあっという間に耕されました。
畑を耕して、また一年の活動がはじまります。
今年もおもしろいことたくさんできそうですね。
たのしい仲間が増えるのは嬉しいです。
畑はもう半分耕すところあるので、耕してひと汗かきたい人募集中!
記:渡部萌
深瀬さんのお店にお邪魔した旨は、萌ちゃんが書いてくれたので、簡単に!
深瀬さんのお店は、麹菌を培養させたものを使用し、味噌や醤油を作っていらっしゃる。
また最近はそれらの需要が減ってきている事から、深瀬さんの育てている梅を使った新商品を作っているとの事。
味噌を作っている蔵を案内してもらうついでに、梅の木を見せてもらいました!
味噌蔵は味噌独特のにおいと、湿っぽい匂いが混ざって匂いからも、味噌蔵の雰囲気を味わえました。
味噌蔵を見るまでは、味噌がどう作られていたかなんて、簡単な想像しか出来ない。
しかし、実際に味噌蔵に行って味噌樽を見て匂いを嗅いで、よりリアルに味噌つくりが想像できる。
そしてこれまでの過程を、もとに実際に味噌を作ってみる。
人の話を聞く、そして実際に見に行く、そして実際に自分でやってみる。
これを繰り返して人は、そして文化や技術は進歩して行く、人の話を聞いて本を読んでそしていっぱい考えて、そうしたら実際に外に出て体験する。
そうして人は成長していく、その一つのきっかけとしてこのチュートリアルがある。
後日深瀬さんは自分で麹を作っている事を思いだし、自分でもやってみた。
少量で作ったにも関わらず、今まで嗅いだ中でも上位に入る様な麹の様なお酒の様な匂いを体験する事になった。
二日から三日で麹が出来る事は、前もって知っていたが一日経った状態でも、麹の匂いを発していた。
今回麹がどうやって出来ていくのか、そのメカニズムの様なところまでは辿り着かなかったが、普通は体験できない様な体験が出来た。
自分の成長のため、自分の知的欲求を満たすためには、自らアクションを起こし沢山の事を見、経験することが必要だと再確認した。
歴史遺産学科3年 菊池駿貴
先日味噌づくりをしました。(ブログ記事あり)
その前に、麹を頼んだ深瀬善兵衛商店さんに事前学習へ行ってきました。
深瀬さんは味噌、醤油、漬け物を製造、販売しているお店です。
麹について、味噌作りについて、一人一人の質問に答えて頂きました。
私は菌に興味があったので、菌の話を聞いて麹菌に思いはせました。
菌は目に見えないけど、発酵させたり、カビさせたり、目に見えるいろんなことを引き起こしてきます。
想像するだけでなんだかたのしくなりますよね。
麹菌は、菌屋さんから買うということを聞いてとても驚きました。
菌屋さんというのを初めて聞きましたし、菌を売り買いすることを考えたことがありませんでした。
菌屋さんとても気になります。未知の菌の世界に一歩踏み込みました。
味噌、醤油づくりもそういった目に見えないものを含めたとても繊細な仕事であり、
日本人にとって無くてはならない仕事だとおもいました。
しかし昔に比べて、今は味噌の需要が減っていると聞きました。
一人暮らしが増え、なかなか味噌を使わない様です。どうしたらもっと手軽に使えるでしょうか。
私はみそ汁が好きです。体がシャキッとするのでとてもよいです!
日本には優れた発酵食品がたくさんあるので、日々の生活で大切にしていきたいです。
深瀬さん、ありがとうございました。とても勉強になりました。
記:渡部萌
4月12日に自然堆肥の切り返し作業を行いました。
天気は晴れ!日差しが暖かく、ようやく山形にも春が来たのだと実感できました。
堆肥を空気に触れさせる為に、ひたすら切り返す作業。
「学年上がりましたね〜」
「新歓どんな感じですか?」
他愛ない会話をしながら楽しい作業です。
前回に引き続きカブトムシの幼虫がこんにちわ(^^)/
「カブトムシの幼虫はバターで炒めて醤油をかけると美味しいらしい」という情報もあり、
ぎりぎりまで悩んでいる人もいましたが結局食べずして終わりました。
(私は始めから勇気がないです)
そして最後に気付いたのは踏む工程を忘れていたこと…。
今からでも大丈夫でしょ!!と前向きに考えてふみふみ、ふみふみ…
切り返し作業を終えれば次は野菜の苗づくりです。
堆肥の箱の中が温床になるので、ポットに種をまいて育ててみようという実験です!
苗を買うより種から育てた方が愛着も持てますし!!
種はトマトの【甘太郎】、カボチャの【かわいいカボチャ】
【飯塚カボチャ】、キュウリの【ときわかぜみどり】です。
堆肥隊でつくった堆肥と鶏糞、畑の土をポットに入れて種をIN。
それぞれが何のポットなのか分かるように、その場に落ちていた竹で
簡単なプレートを作ってみました!
思っていたよりもナイスなできで、手作り感がより愛着を持たせてくれます!!
ポットに種を植えたら場所を移って堆肥の箱へ
芽がでて安定するまでは、毎日の温度管理と水やりが待ってます。
芽が出るのが今から楽しみです!
記:建築・環境デザイン学科 但木美咲
今年の1月末のこと。アパートのポストになにやら大きな封筒が入っていました。
私への宛名のとなりに「放課後農芸みんなの本棚係」と書いてあるので何かと思って開けてみたら、
それはそれはすてきなお届けものだったのです。
そこに入っていたのは、二冊の本と一枚の手紙。
思いもよらず送り主は私の高校時代の先生。
手紙には、「農芸のブログを読んで、感動のあまり本を二冊寄贈します。」と書いてありました。
三木成夫さんという解剖学者の著書『内蔵とこころ』と『胎児の世界』の二冊。
先生の人生を変えた恩師であるという三木成夫さん。
大切なものを次の世代に伝えたいと農芸メンバーへ本を送ってくれたのでした。
みんなで読んで感想を載せていこうと思います。
“生命の主人公は、あくまでも食と性を営む内臓系で、感覚と運動にたずさわる体壁系は、文字通り手足に過ぎない。ところが私どもの日常を振り返ってみますと、目に付きやすい体壁系にばかり注意が注がれ、いわば前端の顔しか見せない内臓系のほうは、ついおろそかにされているのが現状のようです。”
p.87「”はらわた”を見直す」
–解剖学では人間の感覚器官を以下二つのように分ける。
体壁系…手足や脳、目や耳など体の外側を造っている部分
内臓系…体の中、“はらわた”の部分
体壁系を象徴する脳、内臓系を象徴する心臓。それらは、考える「あたま」と感じる「こころ」、人間の精神を支える2つのものとも重なります。
はらわたとこころが関係付くと、おもしろいことが見えてきます。
食と性のはらわたのうねりは時の移ろいを感じさせ、私たちは様々な事を思うわけです。
興味のある方はぜひ読んでください。情報量が多くて、話が具体的で、とてもおもしろく勉強になります。
そしてわたしは一度では理解しきれませんでした。
自分のあたまで考えて行動しているようでいて、生きている以上すべて影響を受け続けている私たちは、頭ばかりでなくてもっとはらわたの感覚を大事にした方が良くないか
ということだと私はこの本を読みました。
たくさんの言葉や説明、事柄を求められる世の中で、
もちろん相手に伝えることはとても大事なことだけれど、
言葉が重視されすぎると、言葉が完成したときにはもう本当に伝えたい感覚は忘れてしまっているかもしれない。
すてきで整えられた言葉はたくさんあるけれど、
それ以前のその人の生身の部分に触れられるような、きれいじゃなくても、かたよっていても、そのままのことを聞きたくなる。
言葉は仮の姿で、その向こうの世界に触れられたときに言葉は意味を持つ。
動機や説明、行動するとき理論が先立たなくてはいけないような気がするけど、大事なのは自分の感覚。
それは自分でしか判断のできないこと。
判断を何かに頼ってばかりいるとはらわたの感覚が衰えてしまいそうです。
ほんとうに充実した気持ちのとき、おなかがあたたかくなるのを最近感じます。
はらわたの感覚に正直になったら、きっともっと楽でたのしい。
「内臓とこころ」次の人に渡します。
記:渡部萌
4月2日木曜日 am9:00~
収穫した大豆でいよいよ味噌づくり。
まずは水に浸した大豆を鍋に移して、ひたすら煮る。
灰汁が鍋の上でぐつぐつと踊ります。
鍋を気にしながら、同時進行で昼ご飯のラーメンを支度。菊池さんのお手製です。
手打ちの麺にチャーシュー、メンマ、それに出汁まで。どれほど手間がかかったのだろう・・・
麺は普通の小麦のと、バッケ入りのと。バッケはふきのとうのことです。
鍋に入れた瞬間、鮮やかな緑色に。
他にもお母さんたちやみんなで持ち寄ったおかずとともに、ぽかぽか陽気の空の下、いただきます。
バッケ麺、ほんのり苦みと香りが絶妙。春らしさが口の中に広がります。
ごちそうさまでした。
さて、一息ついてから、忘れちゃいけない味噌つぶし。
量が多いので、餅つきで使ううすと杵を使って。昔ながらの方法です。
餅つきみたいにぺったんぺったんとすると、豆が逃げてうまくいきません。
腰を使って体重を傾けて、小刻みに。
なかなかリズムをとるのが難しい・・・
動きがリズミカルだから、いつの間にか子どもたちも混ざり踊りながら♪
おいしくなるように、祈願の舞です。
もちろんかけ声は大豆だけに「ソイヤ!」。
つぶしおわった大豆は、深瀬善兵衛商店さんからもらった麹と、庄内浜のこだわりの塩と混ぜ合わせます。
麹に手を入れると、温もりが伝わってきます。湯気が見えるほど。
自分の知らない、見えない何かが生きているのを手で感じるような、不思議な感覚です。
樽や壺に移して、塩の重しをして、仕込み完了です。
今日は田中さんをはじめとするお母さんたちの頼もしい指導のもとで順調に作業できました。
緻密な準備、作業と同時進行で片づけ・・・本当にすごい。感謝でいっぱいです。
半年後の完成が楽しみです。
——————
コミュニティデザイン学科 稲村菜美
長い冬の山形にもようやく春が訪れ、心地よい日差しで目覚めます。
生活も、あたらしく動き出す季節、
畑もいよいよしごとはじめ。
昨日は春菊、赤シソ、かぼちゃの種を蒔きました。
大学裏の畑の、道路に面した小さなスペースです。ときには通りすがる人と立ち話も。
作業の途中、ハイキングのご一行に気持ちのよい挨拶をかけてもらいました。
春のあたたかさに、心も開いていきます。
お天気の勢いにのって、落ち葉堆肥の切り返し作業もしました。
秋に拾い集めた落ち葉も、一部堆肥が完成していました。
分解され、細かく、さらさらに!感動です。
さらに、堆肥箱の中にカブトムシの幼虫を発見。あまりの大きさにびっくりしてしまいました。
落ち葉の栄養で育ったぷりぷりの赤ちゃん、堆肥の中にそっと戻しました。
堆肥隊の活動も継続していきますのでお楽しみに。
記:美術科テキスタイルコース 玉手りか