堆肥隊では来年の野菜作りに向けて堆肥を作っています。
腐葉土と、学食と連携した生ゴミコンポストのふたつ。
来年良い堆肥が野菜作りに使えるように。
11月17日 AM7:00[落ち葉集め]
腐葉土には落ち葉がたくさん必要。軽トラック4杯くらい。
平日、授業の前に集まって落ち葉を集め、
リヤカー満杯に積んで大学裏の畑へ、
冷えた朝の空気のなか、坂を下りたり上ったり。
体が温まって、いい朝練。
11月27日 AM7:00 [木枠つくり]
拾い集めたベニヤを組み立てて、堆肥の場所つくり。
溝を掘って、杭を打って、釘をコンコン。
ちぐはぐ感がかわいらしくてなかなかいい感じ。
朝は寒いけど、朝しか味わえない空気があって、
テマヒマかけて堆肥の準備をして、
それから一日が始まるなんてちょっと得した気分。
こっそり、草木塔をつくったり。
11月30日 PM1:00[堆肥仕込み]
落ち葉、鶏糞、米ぬかをミルフィーユ状に重ねて発酵させると堆肥が出来るそうなのです。
鶏糞と米ぬかはそれぞれいただきもの。
農芸の活動をあたたかく見守ってくださる方がたくさんいて、ありがとうございます。
ひたすら落ち葉と鶏糞と米ぬかの層を積み重ねて、ときどきしゃべりながら。
畑では素直なことばがポロポロでてきて、話すのもよりたのしい。
微生物のはたらきで堆肥の温度は上がり、最高では80度にもなるというので驚き。
一握りの土の中に星の数ほどの微生物が棲んでいる。
木村秋則さんの『土の学校』にそんな一節がありました。
落ち葉と鶏糞と米ぬかを積み重ねるとなぜ堆肥になるのか理解できなくても、その方法を受け継いで堆肥作りをすることができます。
これまでの人たちの経験の蓄積が知識となり、その知識によって私たちは経験し、そしてそれは活きた知識として自分の中に蓄積していく。
畑の活動をしていると連綿と続く人間の営みをリアルに感じます。
微生物という言葉を当たり前のように知っているけど、それは誰かの発見した知識で、
微生物を知らなくても畑で経験するそのはたらきは、80度の熱を発生させるそのはたらきは、もっと本当のことという感じがします。
目に見える分かりやすいものに意識は行きがちだけど、見えない聞こえない触れられないところで作用している何かに意識を向けられるようになれたら、もっとていねいに過ごせそうです。
記:芸術学部美術科彫刻コース 渡部萌
「もっと本当のこと」
すばらしい。泣きました。