今年も、山形の暑い夏がやって来ました。
去年皆で行ってから、すっかり三瀬海岸に心を奪われてしまった私。あの青い空、透き通った海水、
たくさんの生き物に恵まれた三瀬の海!もう一度行きたい!!
そんな思いを果たすべく仲間を募り、今年も鶴岡に向けて私たちは旅立ちました!
頑張って早起きし、まだ肌寒い早朝5時に大学に集合。
先生が運転してくださる車に乗り込み、朝日にきらめく月山を見ながら走ること約2時間半。
まぶしいほどに真っ青な空と海が、今年も私たちを出迎えてくれました!
朝の潮風がすがすがしい!
広々とした海岸線をひとりじめ。早起きの特権です。
さてテントを立てたなら、さっそく海岸線を探検します。
三瀬海岸は、ふしぎな形の起伏に富んだ岩並みが特徴の海岸。
岩の間を進んで行くと、なんだか違う惑星に降り立ったかのよう。
急な岩肌をぐんぐん登って行くと、海原を見晴るかすことのできる天然の展望台に到着!
どこまでも続く青い海と空!すばらしい眺めです。
海面に目をこらすと、大きな魚やくらげの影がゆらゆらと動いているのが見えました。
そしてとりわけ感動するのが、この透き通った海!
この鮮やかなエメラルドグリーン!!
写真の色を加工したように見えてしまいそうですが、本当にこんな色なんです。
美しい海を前にして、ワクワクが止まりません。こうしてはいられない!
さあ、ここからは、それぞれが思い思いに海を楽しむ時間です。
お気に入りのカメラで撮影したり、貝殻を拾ったり、スケッチしたり。
潮騒を聴きながらお昼寝するのもいいですね。
メンバーの一人が、特別なカメラで撮った写真。
まるで火星にいるみたいです。
突発!ビーチバレー大会!!
はじめはビーチバレーだったものが、気がつけばビーチドッジボール大会になり、てんやわんやの騒ぎに…
小さな農芸メンバーの彼が、今回も大暴れ。
先生はメンバーをお供に、得意の釣りを楽しみます。
手ほどきを受けた彼女も、活きの良いお魚を釣り上げました。お見事!
釣り上げたお魚は頑張って自力でさばき、おいしく食べたという彼女。
農芸で大切にしてきたのは、まさにこんなことなのですね。
そしてもちろん、水着に着替えて海に飛び込みます!
びっくりするほど透明な海水は、最初は冷やっとするけれど、慣れると心地よく感じます。
流れに乗って、ゆったり航海。
岩の入り組んだ入江は、潜ってみると…とっても深い!!
水が澄んでいるので、5mはあろうかというほど深い底まではっきり見えました。
そこは、生きものたちの楽園。たくさんの種類も様々な魚たちが、足元を通り過ぎていきます。
普通に座っているように見えて、実はとても深い所にいるんです!
イソギンチャクやカニやヒトデが、あちこちで暮らしています。
まぶしい海に溶け込んで、たくさんの新しい発見をして、
皆でたくさん笑いあって、楽しい1日はあっという間に終わってしまいました。
1日じゅうずっと、農芸メンバーはすがすがしい笑顔に満ちていました。
海には、心にもおおらかな風を吹かせる力があるのかもしれません。
海というのは人間のための贅沢な遊び場では決してありません。
しかし人間からずっと離れた存在でもなく、むしろ人間も含めた全ての生きものたちにとって
とても近くて、何か根っこに働きかけるような力を持っているのかな、と思います。
母なる海。私たちすべての一番古いふるさと。
だからか、この日見つけたたくさんの発見や感動は、何かにまどわされたり、
先入観にとらわれて得たものではなく、
本当の本当に、自分自身の奥底から湧き上がってきたものでした。
皆の笑顔もきっと、本当に本当の笑顔だったに違いありません。
おおらかなこの海で、多くの喜びを感じて、分かち合える仲間たちがいて、
それが全部全部本物だと信じられる。
それって、なんて素敵で、幸せなことなんだろう。
名残を惜しむようにあちこち寄り道しながら、私たちは帰路についたのでした。
ありがとう、三瀬海岸!
今度は来られなかった皆も一緒に、また会いに行きたいなあ。
記:グラフィックデザイン学科2年 星 美沙子