この一粒一粒の豆から始まった
今年度のみそつくり。
6月11日に
みんなの手で
植えていきます。
やがて
芽を出しはじめた豆も
成長し
同時に雑草に埋もれます。
そこで次の「てまひま」
みんなで畑の整備に入ります。
半日かけて
なんとかスッキリ
これでしばらく安心です。
それでも暑い夏が来ると
またこの通り
そう楽にはさせてもらえません。
それでも11月には
収穫の時期を迎え
みんなで刈り取りの作業を行います。
刈り取った豆は
干し台をつくり
2月の脱穀まで乾燥させます。
卒展を終えた2月
干していた大豆を体育館に運び込み
コツコツと実落としすること4日間
今回は
大量に豆が脱穀できました。
さらにここからの「てまひま」は
選別の作業です。
一粒一粒
豆の状態を見て
選別していきます。
おそらく普通のみそつくりでは、4日間もかかるようなこんなに丁寧な作業はしないかもしれません。
でもあえてこんな「てまひま」をかけるのが放課後農芸のみそつくりです。
さらに続く「てまひま」は
大江町のはしもと農園さんまで
てまひまかけた無農薬のお米を買いに行くことです。
そしてそのお米を
印役町の深瀬善兵衛商店までもっていき
尚子さんたちに「てまひま」かけて
麹にしてもらいます。
その尚子さんからは
いつも麹やみそに関する熱い気持ちをレクチャーしてもらいます。
みそつくりの前日には
村山市の樽石にあるいたや清水まで
仕込み用の水を汲みに行き
一晩大豆を浸しておきます。
そしていよいよ仕込みの日
朝9時に集まって
ひたすら豆を煮こむこと5時間
なんとかつぶせるような状態になりました。
そして
足で踏んだり
臼でついたりしながら豆をつぶしていきます。
さらにつぶした豆は
麹と成澤勝治さんがつくってくれた塩(北前塩)を合わせて
つぶした大豆とまんべんなく混ぜ合わせていきます。
一つ一つの手作業を通して
樽に詰め込まれ
今年度の仕込みは完了です。
あとは麹の力で
大豆たちがみそになるのを秋まで待ちます。
これまで25人以上の学生たちがかかわり、その作業日数は447時間を超えています。
ここには「はしもと農園」さんの米つくりの「てまひま」、
「深瀬善兵衛商店」さんの麹つくりの「てまひま」、
「塩や 勝じ」さんの庄内の海の水を使った塩つくりの「てまひま」、
「エナジー山形株式会社」の堤さんがLPガスを持ってきてくれた「てまひま」、
さまざまな「てまひま」がかかっています。
そして10年以上にわたってこの活動を
お母さんのように支え
先生のように導いてくれる
明子さんの存在もわすれてはなりません。
本当にこの活動は、年間を通してたくさんの人たちとの「てまひま」でできあがっています。
このたくさんの「てまひま」によってできあがるみその価値がどれだけのものなのか、
みんなで考えてみたいと思っています。
。
柳川郁生