うんどう

東北芸術工科大学の柳川郁生の周りで展開する『うんどう』のブログです。
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2011-07-11

つぶやきカルテ2011(7月 7日)

つぶやきカルテ2011(7月 7日)


 『まなざしカルテ』をありがとうございます。

 これを読むと、書かなければ〜(汗)という気持ちになれます。

 なんだか今回はお母さんたちにいろんな気持ちの変化や、新しい迷いが生まれてきたりしていましたね。

 でも‘迷う’っていうのは、いつも言うように分からないってことが分かったことであったり、気にもしていなかったことが気になりだしたってことであったり、要するに自分自身の中に発生した違和感に気づけたということですから、これもお母さんの成長の一歩ですね。

1.どんなことをしていましたか(子)


 踏みきり板を使って『跳ぶ』感覚です。

 うまく跳ね返りをもらえるけり方を見つけると、気持ちよく弾みます。


 その弾みを利用してマットに乗っかります。

 最初はまだこんな感じで構いません。

 こんなふうに手をつないでたっていいんです。

 少しずつ“うんどう”が理解できてくると、
勢いや反動などをもらって効率的な(気持ちいい)運動ができるようになります。


 そうすればこんなふうに軽やかにとびのれるようになるはずです。
 そしてお母さんのこんなかっこいい姿が、ちょっとずつ子どもたちの眼に写るようになり、
やがて理解できるようになってくるのです。

 まず最初は目の前で起きていることが見えません。
 そして見えてきても理解できません。

 想像してみてください……

 お母さんたちの目の前で
鉄棒の『後方伸身2回宙返り2回ひねり下り』
という技をしたとします。
 ちょっとわかりやすく解説すると、
鉄棒からパッと手を離して身体をまっすぐ伸ばしたまま後ろへクルクルっと2回転し、
その間にクルクルっと横に2回ひねって着地するという技です。

 ≪伸身新月面≫(参照)

 とは解説しても、
おそらくいきなり目の前で見たとしたら、
なにか起きているのか全く分からず??????って感じでしょう。

 だから少しずつ少しずつそれを見たくなって、知りたくなって、
それと似たような運動を体験していって、段々と見えてきて、段々と理解できてくるのです。

 まずは子どもの視線の先にいまどんなことが起きているのか、
なおりさんのように探っていくと子どもたちと同じ世界や感覚が見えてくるのでしょう。


 この鉄棒だって、これからどんな運動に発展していくのでしょう。

 この勢いをうまく利用していくとやがて……

 ……楽しみです♥というデバイスを考えていきたいですね!

 こののりこえて前転も人気がありました。

 なにか自分の感覚を見つけたひでのりくんが、
わざわざ「見て〜」と私を呼びに来てくれました。


 「ほら、こうすればいいんだよ!」というものを見つけたみたいです。

 かがりちゃんが自主練(?)で習得した『倒立』をしていました。

 これに触発されたみんなが、「逆立ち」の練習を始めました。

 これも‘運動が見えた’ことの現われですね。

 オリンピック選手のスッゴイ技もいいけれど、
身近にいるお兄さんお姉さんやお友だち、それからお母さんなど、
なんとなく共感しやすい人の運動って見えやすいのかもしれませんね。
2.どんなこと(関わり)をしていましたか(母)

 ゆきこさんが悩み始めました。
 ゆきこさんに見えていて、はづきくんに見えていないことがあるからです。

 そうなんです。最初は見えていないんですね。
それでもその“うんどう”の流れや空気の中にず〜っといると、やがて見えてきます。

 運動ばっかり気にしていないで子どもの表情だけを見てみると、
また何か違う子供の志向性みたいなものが見えてきたりします。

 だいち組のお母さんたちに聞いてみてください。

 だいち組の子どもたちがそんなふうになってきたのは、すごく最近になってからです。

 まきこさんも言っています。

「たまに、親子で向きあって、お互いの、子どものうんどうの力を感じたり、意図的にとても近い所でまなざしを向けることがあるのも良いことなのかも。デバイスや、周りに流されずに運動を感じられる気がする。そんなまなざしがたぶんだいちがほしの頃はすぐ側にあり、そのつみかさねが今なんだと思う。それをほし、たいようさんに伝えることは出来ないのかなあ。」

ということでストレートに載せちゃいましたが、
まだまだ焦らず、じっくりと“うんどう”の世界をつくっていきましょう。

 ほし組の今がいちばん子どもの“うんどう”のそばにいられるときですから。

 そしてこの時期を一緒に過ごしていくと、やがてお互いの意識が共鳴し、感覚の共振が起きるような時が訪れます。

 というわけで、これからを楽しみにしましょう♥♥♥

 

 そして次への一歩のために悩んでいる(のかな?)えつこさん

 そういう時はその場で柳川郁生に相談してください。

 今回はまさよさんひでのりくんの前転について話があったので、こんなふうに少しみんなを巻きこんでやってみたりしました。
 みなさんもなにかお悩みや相談、気になることなどなんでも、
ぜひぜひ現場で声をかけてください。

 子どもたちの運動を目の前にして、実際にいろいろと試しながら話をするのがいちばんわかりやすいですから。

 遠慮せずにどうぞ(/ ̄^ ̄)/ ̄ \(。_ 。\)

 そしてふみこさんなど、まだまだ悩み始めた人がいます。

 それってきっとお母さんとしての“願い”がやっと見えてきたのかもしれません。

 やっと見つかったその“願い”が子どもと共通の“願い”になるのにはまたさらに時間がかかるのでしょう。

 創発の時間の学生たちに言っています。

 「みんなの“願い”が必ずしも子どもたちに伝わるとは限らないよ。でもなるべく出会ったばかりのみんなの“願い”が子どもたちに伝わりやすくなるよう、デバイスを工夫したり、ストーリーをつくったりするんだよ。子どもたちとみんながはやく仲良くなれるようワークショップに向けて準備しているんだよ。」

というわけで、いろいろと楽しい工夫を考えてみたり、もっとゆっくりとまなざしを向けてみたり、まずは子どもといちばん仲のいいお母さんですから、学生たちと比べたらなにも焦ることなくやっていったらどうでしょう。

3.運動面において気づいたこと、変化はありましたか


 なんだか雑に動いているように見えますが……

 しっかりと回転を先どりしている視線があります。

 なんだか乱暴に動いているだけに見えても、実は着実に習得している感覚があったりします。

 そんなことがはっきりと現れてくるのも、ひとりひとりのペースなんですね。

4.次回のオフィスアワーに向けて

 あらあらもうこども芸大は夏休みなんですね。

 大学の方はまだまだ8月いっぱいまで授業なので、この『うんどうのオフィスアワー』もまだ続く気でいました。

 ということでまずは7月14日は、広いスペースで、子どもたちにやりたいことをたくさんリクエストしてもらって、楽しい時間にしましょう。

 よろしくお願いします

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