先週は、だいち組対象の創発カリキュラム『うんどうの日』のワークショップがありました。
学生たちがいろんな運動の感覚を引き出すデバイスを工夫して展開しています。
「こんなふうに動いて欲しい」「こんなふうに感じて欲しい」「こんなふうに気づいて欲しい」「こんなふうに体験して欲しい」「こんなふうに楽しんで欲しい」と、学生たちの願いがつまった運動のデバイスです。
このブログで紹介していますので、そちらの方もご覧になってください。
お母さんたちの願い、学生たちの願い、保育に関わるスタッフや職員の願い、そしてなにより子どもたちの願い、それをつなげるのがこのブログ(柳川郁生)の願いです。
だから学生が展開した“うんどう”のこと、こども芸大で展開した“うんどう”のこと、“うんどうのオフィスアワー”で展開した“うんどう”のこと、全てをここで公開しているのです。
つぶやきカルテ2011(6月23日)
1.どんなことをしていましたか(子)
走るきっかけをつくってくれるデバイスでしょうか。
走ったり、ぴょんぴょんと跳ねたり、子供たち自身がいろんなことを試していました。
「支える」感覚のデバイス。
ほし組やたいよう組の子どもたちは歩くことが中心ですが、もうひと工夫することでこんなふうに4つ足で歩いてくれるかもしれません。
跳び乗ってジャンプのデバイスですね。
ここも学生たちのつくったキノコを登場させてみました。
「回る」感覚のデバイスです。
ここはブリッジ返し。
後ろへ「回る」感覚と、胸や肩の感覚を使って「支える」感覚を体験するデバイスです。
そしてかけ上がっていって「跳ぶ」感覚のデバイス。
学生たちがつくった恐竜のデバイスとも自然とリンクしていたのではないでしょうか。
ここも「跳ぶ」感覚のデバイスでしたが
ちょっと「跳ぶ」イメージをもってもらうために、学生たちが準備した草を生やしてみました。
高い台に乗るよりは、ピョンと跳び上がるイメージができたでしょうか。
2.どんなこと(関わり)をしていましたか(母)
ほし組や、たいよう組のお母さんたちもデバイスつくりに参加してくれるようになってきました。
そして子供たちの様子をみながら、実際に自分で試してみながら、ちょっとずつ手を加えていきます。
なにか完成品を準備するのではなく、ちょっとずつちょっとずつつくっていく。これが工夫ではないでしょうか……。
それから手をつなぐことなどをきっかけに
子どもたちの“うんどう”にそっと寄り添ってみる。
焦らず、ゆっくりと……
そうすると
こんなふうに生えているキノコや花の匂いをかいだりして
子どもたちはもっともっとイメージを広げて
“うんどう”を楽しめるのではないでしょうか。
少しずつ少しずつ、というよりもかなり早い段階で“うんどう”が理解できてきたかもしれない子どもたち。
どんなことが見えているのか、お母さんたちもそのまなざしの先に見えているものを見つけてみてください。
そんなまなざしを自然と大事にしているはづきくんとゆきこさん。
だいち組の鉄棒のスウィングを見て思わず
「うわ〜きれい♥」
なんて言っていました。
「きれい」なんていう運動の質的な評価ができるというのは、運動の感性が生まれてきたということでもあります。
スゴイ、スゴイ言葉でした。
3.運動面において気づいたこと、変化はありましたか
だいち組がほかのデバイスに集中しだすと
ほし組やたいよう組の子どもたちが
コースを廻り始めました。
ある意味
原志向位相から探索位相
ということですね(^^♪
それからなぎくんが……フッ……と鉄棒に興味を示しました。
その瞬間をかおるさんも見逃しませんでした。
そこでちょっと鉄棒のデバイスに工夫をしてみました。
するとこんなふうにカッコイイスウィングが生まれてきました。
ほかの子どもたちもそれに刺激を受けて集まってきました。
おもしろそうな運動の感覚って、子どもたちの直感になにか信号を送るみたいですね。
本当に不思議と突然鉄棒にみんなが集まってきました。
そしてひそかに「逆上がり」にも興味をもったなぎくんでした。
そんな変化に気づけたりすると、なんか嬉しくなってだれかに伝えたくなったりするでしょう。
そんな発見をするためにコツコツと綴っていくのがこの『まなざしカルテ』です。
愛情たっぷりの発見をして、それを喜ぶことのできるお母さんでいて欲しいというのがこの『うんどうのオフィスアワー』を始めたきっかけです。
かおるさんおめでとうございます。
大発見ができましたね\(^o^)/
そしてなぎくんに感謝ですね☆
ヨカッタ、ヨカッタ♥
4.次回のオフィスアワーに向けて
“できっこない”『バク転』の練習も続けていきましょう。
気づけばこんなふうに笑顔で背中からジャンプできるようになっています。
それからこんなふうに背中や肩で自分の身体を支えてひっくり返る感覚もついてきています。
こんな感覚がいつしか結びついていって“できっこない”『バク転』ができちゃったりします。
次回も結果を急ぐことなく、でも栄養たっぷりの愛情を注いで、子どもたちと工夫をしていきましょう。
こつこつとまなざしを向けて、書き綴っていくと……とっても幸せなできごとを見逃すことなく、子どもと共有の感覚の中で喜びを感じることができるはずです。
そしてその嬉しさが、さらにさらに子どもたちの“うんどう”を応援したい気持ちにしてくれます。
3年かけてつくっていきましょうね。
まだまだ書ききっていないことがありますが、また長くなってしまったのでこのへんで終わります……end.
芸術と子ども
今年度第1回目のワークショップでした。
いよいよワークショップの日になりました。
こども芸大の子どもたちは楽しみにしてくれていたようです。
学生たちはちょっと緊張気味でドキドキした心境でしょうか……
自分たちが準備したデバイスを子どもたちが楽しんでくれるのか、心配なところです。
体育館にはさまざまなデバイスがつくられています。
「走る」感覚のデバイス
フープについた鈴を鳴らさないようにつま先立ちで走ることにより、かろやかなステップを生み出します。
続けて「走る」感覚のデバイス
コーンをすり抜けてジグザグに走るのではなく、タッチすることでからだを正面に向けたままサイドにも移動しながらグングンと前に進むスラロームのような感覚を生み出します。
さらに「走る」感覚のデバイス
置かれたフープをとびこえることで、大きなストライドを生み出します。
「支える」感覚のデバイス
4つ足をスタートに支える感覚を生み出します。
このトンネルをくぐることで、自然と子どもたちは這い這いや4つ足歩行をしてくれます。
そしてその先におかれた跳び箱のデバイスの感覚へとつなげていきます。
そう、このデバイスとデバイスの間には「支える」感覚のつながりがあるのです。
今回子どもたちの気持ちを引きつけたのは、跳ぶ感覚のデバイス
グーッと坂道をかけあがることで自然と重心が引き上げられ、それが空中へパッと放たれる……そんな感覚を生み出します。
ここは「回る」感覚のデバイス
(毒?)キノコをよけることで大きなふところの感覚をもった前転のきっかけを生み出します。
これも回転した後にサッと立ち上がるための促発の工夫です。
そして最後はこのカーテンからさまざまな「回る」感覚の運動を生み出してもらいます。
さあ、それではワークショップ「恐竜探検隊」が始まります。
ここでは、このワークショップの世界のなかで子どもたちと学生たちがはやく共通理解し、同じようなイメージを持って“うんどう”を展開できるようにストーリーがつくられています。
それは・・・・・・
『恐竜探検隊』
ぼくらは恐竜探検隊
遠くの山まで恐竜の化石を探しに出発です
もしかしたら山には危険がいっぱいあるかもしれません
お父さんやお母さんが心配するかもしれないので
気づかれないよう、足音をさせないよう、静かに外へ出ます
木や草をかきわけ、大きな谷もとびこえて山へ向かいます
やがて行く手に洞くつが・・・・・・、さっとかがんでくぐりぬけます
すると今度は大きな岩が・・・・・・、でも大丈夫!手をついてピョ〜ンととびこえます
お!大きな山が見えてきた
けわしい坂道をいきおいをつけてかけ登ります
す、すると、坂道だと思ったのは恐竜の背中で
山は恐竜の化石でできていたのでした
あ!こんなところに恐竜の卵を発見!!
さあ、はやくおうちに帰って大発見の報告です
そうすればお父さんとお母さんも安心してくれるでしょう
恐竜の卵のようにごろんごろんと転がって
いそいでおうちに帰ります
するとこんなふうに“うんどう”が展開されていきます(*´∀`*)
ぼくらは恐竜探検隊
遠くの山まで恐竜の化石を探しに出発です
もしかしたら山には危険がいっぱいあるかもしれません
お父さんやお母さんが心配するかもしれないので
気づかれないよう、足音をさせないよう、静かに外へ出ます
木や草をかきわけ
大きな谷もとびこえて山へ向かいます
やがて行く手に洞くつが・・・・・・、さっとかがんでくぐりぬけます
すると今度は大きな岩が・・・・・・
でも大丈夫!手をついてピョ〜ンととびこえます
お!大きな山が見えてきた
けわしい坂道をいきおいをつけてかけ登ります
す、すると、坂道だと思ったのは恐竜の背中で
山は恐竜の化石でできていたのでした
あ!こんなところに恐竜の卵を発見!!
さあ、はやくおうちに帰って大発見の報告です
そうすればお父さんとお母さんも安心してくれるでしょう
恐竜の卵のようにごろんごろんと転がって
いそいでおうちに帰ります
こんな感じですネ(*^^)v
こうやって学生と子どもたちは、共通のイメージの中で“うんどう”を展開していきました。
そして子どもたちも「走る」「支える」「跳ぶ」「回る」といった運動感覚を中心に、たくさんの体験と発見をしていきました。
最初はうまくいかなかったけど少しずつうまくいく。
アッ!って感じで偶然スゴイのができちゃった。
よ〜く見ていると、恐竜に向かってジャンプするどの子どもの視線も高いところを見ている。
などなど、いろんな“うんどう”のできごとがありました。
だからみんな夢中になっていたんですネ♥
子供たちの背中にも、なにか成長を感じさせてくれるたくましさがありましたヨ!
そしてそんな取り組みに手応えと喜びを発見した学生たちも、さっそく次回のワークショップに向けて話し合いをスタートしました。
・・・・・・終わったばっかりなのに、エライですね(^^♪
今日も「芸術と子ども」を履修する学生たちが、あすの創発「うんどうの日」の準備のために研究室横で作業をしています。
だれか(子どもたち)のためになにかをする。
そんなことを当たり前のようにやってしまう優しい学生たちがここにはいます。
柳川郁生が学生のころ(30年近く前)は、こんな気持ちはありませんでした。
つくづく素晴らしいなあと思ってしまいます。
つぶやきカルテ2011(6月16日)
1.どんなことをしていましたか(子)
前回だしたお題に基づいて、
まずは手をつないでということでこんな感じでスタートです。
次はこんな感じになっていました。
親子の感覚がつながってくると、
こんな感じになるのでしょう♡
これもいきなりできるのではなく、
お母さんが子どもの感覚に共鳴できるようになり、
子どもがお母さんの感覚に共鳴できるようになる、
相互の感覚交信が必要になります。
ですからじっくりと何度も何度もくりかえし探りを入れることが必要です。
2、3回やってあきらめるのではなく、
お互いにじっくり向き合える時間の流れをこれからゆっくりつくっていきましょう。
まだまだ『うんどうのオフィスアワー』を始めたばかりの子どもと……実はお母さんが、
ある程度長い時間うんどうと向きあうことがまだできていません。
少しずつ、少しずつ向きあえるようになればいいと思います。
そして子どもたちがすぐに飽きてしまうのは、実は大人が先に飽きているからだと思ってみてください。
ワークショップを展開していていつも思うこと、
それは子どもよりそれを見ている大人の方が先に飽きてしまうことが多いということです。
大人が夢中になっている姿も大事ですョ。
跳び箱を使わない跳び箱のための……ということでこんなのもつくられていました。
そしてこんなふうにお母さんが跳び箱になったりしていました。
2.どんなこと(関わり)をしていましたか(母)
漠然と自由にしているよりは、なにか課題をもったほうが考えやすいかなと思ったのですが、ちょっと難しかったでしょうか。
でもやっぱりいろいろと考えて、工夫をしながらやっていかないとこの時間(『うんどうのオフィスアワー』)はでき上がってこないと思います。
これでいいんだといつものやり方ができ上がってしまったら、それはきっと既成の概念(ステレオタイプ)ってやつになってしまっているのですから。
ですから悩めるお母さん、いっしょに悩んでいきましょう。
それが創意工夫ってやつですよ。
3.運動面において気づいたこと、変化はありましたか
今年度はだいち組の子どもたちがイメージをもってどんどん動いています。
だから新しいほし組やたいよう組の子どもたちも見よう見まねでどんどん入りこんできています。
そしてそうでない子もいます。
ですが実はそうでない、中に入りこめないほし組の子が正しいのです。
初めて出会ううんどうの世界を少しずつ少しずつ理解しながら近づいてきてくれればいいと思っています。
ですからお母さんたち、もっとゆっくり、そしてゆったり親子でうんどうを楽しむ時間の流れをつくってみてください。
そしてこんなふうに運動していても‘間違い’として正さなくたっていいんです。
まずはこれが運動への入り口です。
そしてやがて理解ができてくると、こんなふうに運動することが見つかってきます。
そんな運動感覚の発見が、子どもたちの運動の感性を育ててくれます。
だからこんな表情になっていくのではないでしょうか。
ぜひお母さんたちもそんな感性をひろげていってください。
子どもたちのうんどうにまなざしを向けていくことで、それが可能になってきます。
4.次回のオフィスアワーに向けて
次回の課題は、
だいぶ体育館の温度も上昇してきます。
ということで、まずは大人が飽きないということをお願いしますネ♡
それから効率的なやることだけやって帰るのではなく、ゆったり子どもの時間の流れをつくってあげてみてください。
ちょっと生温かくなっていますが、立って見ているのではなくお母さん自身がペタンと床に座って見てみたりするのもいいかもしれません。
体力的にはほし組は長く居る必要はありませんが、ダラダラと運動の世界になじんでいくこともこの時間にとっては必要です。
いろいろとお母さんのまなざしで意識をしながら、探ってみてください。
だいち組のお母さんたちは、最近子どもたちの成長に負けているかもしれません。
跳び箱って課題をやらせるのではなく、
“こんなこともできちゃったらすごいのにな”なんてデバイスをいっしょに考えていきましょう。
つぶやきカルテ2011(6月9日)
どうしても週を越えてのブログアップになってしまいます。
もっと効率的に片づけたいのですがやはり気持重視なので、
愛情たっぷりに書くということでお許しください。
それと休日に仕事を片づければ捗るかもしれないのですが、
それだとあれからの自分の生き方に反するので、
極力仕事の持ち込みは避けて、
隙あらば楽しい遊びを企もうと思っています。
ということで
そうそう今週末は中体連の大会を終えた後……♡
その次の週末は土曜日に練習して日曜日は……♡
なんて感じです☆?☆
1.どんなことをしていましたか(子)
「支える」感覚の基本となるデバイスですね。
途中からたいよう・ほし組のたまり場みたいになっていました。
こちらも「支える」感覚です。
こうやって4つ足で進んだり
横向きに4つ足で進んだりするのは、からだに自然と体重がのる感じを気持ちよく受けとめられる感覚がついてきたということですネ。
そうでなければ立ち上がって歩いて渡ってしまいますから……
だからほし組の子どもたちの方が平均台のように歩いて渡ってしまうのです。
でも「支える」心地よさが分かってくると、自然と4つ足での運動にはまっていきます。
そしてここは「跳ぶ」と「支える」でしょうか……
そしてここは前回のブログを見てお母さんたちが意識的に準備したのでしょう。
踏み切り板の‘弾む感覚’を出現(再現)させるようなデバイスになっていました。
この踏み切り板がビョ〜ンと弾ませてくれる感覚、その感覚がピ〜ンと伸びたつま先につながってくる感覚、ヨイショではなくト〜ンとける感覚など、忘れてしまった感覚を思い出すのにちょうどいいかもしれません。
そして「支える」逆立ち(倒立)のコーナーや
鉄棒
ジグザグ走のコーナーなどがあり、それぞれみんな今日はゆったりとした感じで楽しんでいました。
それからこんなふうにフープを並べはじめたせれんちゃん。
しっかりと“うんどう”のイメージができているからこんな場づくりができてしまうんですネ。
スゴイことです!
そしてこんなふうに
お母さん(すいません名前が読めませんでした×)といっしょに楽しんでいました♡
それからなんとなく今日のデバイスは淋しかったので、ちょっとだいち組の男の子を意識して柳川郁生がこんなのをつくっておきました。
2.どんなこと(関わり)をしていましたか(母)
なんとなくブログのつぶやき(つぶやきカルテ)にこたえるような、
お母さんたちのねがいが感じられるデバイスづくりはいいですネ。
でも廃れてしまった(子どもたちがあまりやってくれない)デバイスを
放置してしまっているのがもったいないです。
まるでやりっ放しの公共事業みたいですよ(笑)
ですから、いろいろと工夫をしながらいじってみて、
子どもたちがまた集まってくるようなデバイスを探ってみたり、
片づけて新たなデバイスをつくるなりしてみてはどうでしょう?
「どうしてダメなんだろう?」、「こうするとどうなんだろう?」、
逆に「なんであれは楽しいんだろう?」などといろいろ観察していると、子どもたちの好き嫌いや志向性のようなものが少しずつ見えてくるはずです。
かおりさん、いい感性の表れががちかづいて来たのではないでしょうか。
違和感に気づくということが、感性の出現の第一歩だったりします。
しんくんの感じていることと、かおりさんの感じていることにギャップがあるということにまず気づいたわけですから。
私もチラッとその様子は見ていましたが、跳び箱を跳ぶしんくんの手のひらと肩の上にはまだ体重が気持ちよくのった感覚が感じられていません。
だから本人にとって「上手に跳べなかった」ことは跳べたことではないのでしょう。
ようするにたまたま形通りに書けた絵をほめられるのと、思い通りに描けた絵をほめられるのといっしょだと思います。
そんな思い通りの絵を描けた時に「上手に書けたね」と言うのではなく「楽しそうな絵だね」とか「優しい気持ちになっちゃうね」なんて言ってあげられたら嬉しいと思いませんか。
だから“まなざしカルテ”なんです。
愛をこめた‘まなざし’で見ていればだんだんとギャップの様なものが見えてきて、少しずつそこをつなぐ子どもの気持ちや、つながりが見えてくるのだと思います。
ですからかおりさんは反省せずに、一歩前進ですョ。
えつこさん、できないことをできるようにという積極的な意識っていつできるんでしょうね?
やっぱり人それぞれの体験の中で急に訪れたりしますよね。
ちなみに柳川郁生は、その「やればできるかもしれない……?」という心ができたのは中学校1年生の時でした。
それまで中学校に入るまでは、なにをやってもできっこないと思ってはじめからあきらめていましたから。
それでも今は運動を楽しめるようになっています。
無理に周りと競争したり比較することなく運動を楽しめるのも良いのではないでしょうか。
でも、なにか目標をもったときに栄養となるような動感素材を、いまのうちにたくさん体験しておきましょう。
それでいいんだと思います。
3.運動面において気づいたこと、変化はありましたか
やっぱりこうすると
いい感じですよね。
そしてお母さんもこんなふうにフワッと踏み切れるから
こんなにダイナミックに跳べちゃうんですネ。
子どもたちもいいけど、お母さんたちももっといいですネ。
4.次回のオフィスアワーに向けて
お母さんたちに課題をだそうかなと思っています。
まずだいち組のお母さんたちには栄養たっぷりの手料理のような、これを食べれば元気がでるコースを考えてもらいたいと思っています。
お題は
「跳び箱を使わない、跳び箱のためのデバイス」です!
そしてたいよう組とほし組はお母さんとシェアしながら食べる、おいしさを共有できるコースを考えてもらいたいと思っています。
お題は
「我が子といっしょに手をつないでできるコース」です!!
どちらもあまり頭を悩ませすぎないで、すぐにでも柳川郁生とお話しましょう。
お母さんたちから呼んでもらえれば、
わたしもお話しやすいですから……遠慮なさらずにどうぞ。
ということでさらっと片づけようと思った『うんどうブログ』でしたが、お母さんたちの書いたまなざしに応えたいと思うとこうなってしまいました。
それから
あきこさん、柳川郁生は「この運動はできないから。」と思ってあきらめていることはいっぱいあります。
誰だってそんなに好き嫌いなく、なんでもいっぱい食べられるわけでもなく、
人それぞれですから。
でもあえて思っていること、そしていつも子どもたちに伝えていること、
それは大学生でも小学生でも、体操選手でもいっしょ
「“できない”というのはゴールではなくスタートなんだよ」
ということです。
とりあえずスタートをきってみて、
「あ!無理だ」ってことに気づくこともあるだろうし、
「あ!もしかしたら」なんて思うこともあるかもしれません。
どっちだってやっぱりスタートにしてみないと分からないので、
「なんでもやればできるんだぁ!!」なんて強引に考えずに、
「できないことに気づければそれもいいんじゃないかな」なんて思っています(かな?)。
このへんのことは書き尽くせないので、いつかじっくり腰を据えて……
つぶやきカルテ2011(6月2日)
今回もたくさんの人たちが参加してくれました。
賑やかな体育館はいいですね。
とはいえ、本当にブログのアップが遅くなり申し訳わけありません。
柳川郁生の詳しい私生活はこちらの『コブログHR』を見ていただければ分かりますが、サボっていただけではありませんので……言い訳かな?
でも本当に6月に入ってまだ一度も家族そろってお家で晩ごはんを食べていない状況です。
なので今日の「だいちのレストラン」のたけのこ汁が、久しぶりに人のあたたかさを感じさせてくれる食べものでした。
美味しかったです♡♡♡
ごちそうさまでした。
(本当はみんなと一緒に食べたかったですけど……(T_T))
というわけでまえがきを最後に書いてブログアップでした。
1.どんなことをしていましたか(子)
ほし組のお母さんと子どもたちが少し早めに来ていました。
ちょっとずつマットをつなげたりしてコースをつくっていきました。
するとなんだかいつもより‘優しい’感じのデバイスができてきて、自然とほし組の子どもたちがコースに入ってきます。
子どもたちの“うんどう”を囲むお母さんたちの“まなざし”もいい感じですネ。
ほし組の子どもたちにとっては、まだ鉄棒や跳び箱の遊び方は見つかっていません。
サーっと駆けぬけたり、ピョンピョン跳んだり、ゴロンゴロン転がったり、思わずそうしたくなってしまうデバイスを探っていくことが大事だと思います。
前転や側転、開脚跳びや逆上がりなんていうのは、
大人が知っているステレオタイプ(既成)の運動です。
もっともっと運動感覚の感性を磨いてから取りくんでみてはどうでしょう。
まずはこんな感じで戯れてみたっていいと思います。
すごく、すご〜くあったかい‘くうき’がここにはありますよ。
2.どんなこと(関わり)をしていましたか(母)
めぐみさんが「(手を離してみたら)……かえって不安になって飛べなくなるようで再び手をつなぐことにしました」と言っていますが、ぜひみんなそうしてください。
これから先、
だいち組になってきたりするとそうそう手をつないでくれなくなってしまいますヨ(笑)
今のうちに二人の運動感覚をつないでおいてください。
手を引っ張る、運動を助けるのではなく、二人の運動感覚をつなげるために手をつなぐ。
ぜひ意識的にやってみてください。
小さな手のひらからそれが伝わった時、すっごく幸せな気分になりますヨ〜♡
3.運動面において気づいたこと、変化はありましたか
跳び箱や鉄棒に関心の向かっている子どもたちが増えています。
成長とともに意識や目標をもって取り組めるようになってきているということだと思います。
しかし結果を求めることばかりを意識してしまい、
今まで体験してきた感覚を忘れてしまっていたりもします。
たとえば
踏み切り板を使ったジャンプです。
跳び箱というものを意識しないで跳んでいたときは、
こんなふうに片足で大きく踏み切ってから両足で跳んでいました。
それが「跳ぼう、跳ぼう」として跳び箱の存在を強く意識すると、
これまでできていたダイナミックなジャンプが……感覚からぬけ落ちてしまったりします。
そんな時は少し別な運動をすることも、
その運動に必要な感覚を思い出すのに大事かもしれません。
いろんな感覚を誘い出すデバイスにつなげて跳び箱という課題を提供すると、
感覚的な‘つながり’や‘ながれ’による運動の成功を導けるかもしれませんネ。
それから
こんなふうによじ登ることから「支える」って感覚が生まれてきます。
ここで手を差しのべる前に見守ってあげると……
やがて自分の腕でからだを支える感覚を見つけていきます(はっけん!)
するとやがてしっかり(?)と支えられるようになり、タイミングよく高いところへ登れるようになります。
やがてその感覚がもっと伸びていき、助走や踏み切りの感覚とつながって、
力ではない気持ちのいいやり方の発見になっていきます。
ぜひぜひ課題達成ばかりに気持ちを奪われず、
こんな運動感覚の要素=動感素材というものを大事にしてあげてください。
でもでも課題に挑戦する意識も大事にしましょうネ!
それも成長ですから……
それからもうひとつ
こんなふうに坂道のデバイスをつくっていたら、
せれんちゃん(?…すいませんまだ名前を覚えきれていないので)が逆に下りてばかりいました。
つくった側の大人のねらい(願い)は高くジャンプなのですが、
そうではないやり方を子どもは見つけました。
それがこども芸大の“うんどう”で大事にしている、
ハプニングなのです!!
これを見のがさないで、もしかしたらこっちの方が面白いのかもしれない……なんてさぐりを入れていけばいいんです。
そうすると大人にとっても、子どもにとっても、楽しい発見があるかもしれません。
するとこんなふうに滑り下りたり
こんなふうに遠くへ向かってジャンプしたり
こんな感じで下ってみたり、なにかいろいろな運動が生まれてきたりします。
というわけでとくにほし組のお母さんたち、だいち組のようになるのは2年先でいいのです。
今3才の子どもたちにとって楽しい“うんどう”ってなにかな?
というのを1年間かけて見つけていきましょう。
4.次回のオフィスアワーに向けて
だからせれんちゃんのやり方に合わせて坂道の向きを変えてみました。
はなこさん、その通りです(笑)
「だいち組が来れない日ないかな〜……」というのは、それだけパワーがあるっていうほめ言葉のつもりで言ってますヨ♡
今年のだいち組のお母さんと子どもたちだから言えた言葉です。
でも少しずつ少しずつ、私もみなさんも新しいほし組の子どもたちのオリジナリティーが分かってくれば、きっときっともっとひらかれた“うんどう”の世界がつくれると思います。
まだまだこれからが楽しみですネ。