うんどう

東北芸術工科大学の柳川郁生の周りで展開する『うんどう』のブログです。
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2012-09-30

つぶやきカルテ2012(9月27日)


 お母さんたちのやさしい“まなざし”の言葉がたくさんあるとイイですね♡

 ここでの“まなざし”記録がきっと発見につながります。

 ここはなにか(運動の方法)を覚えるのではなく、
なにか(うんどうとのむきあい方)をわかるようにしていくのです。

 知識として記憶したことは忘れてしまいますが、
体験の中で発見して理解したことは忘れないものです。

 そんな体験をたくさんしていきたいですね☆

1.どんなことをしていましたか(子)


 まずは平均台のデバイス。

 お母さんと手をつないでスタートしたりします。


 そして坂道を登って

 ジャンプで跳び下りたりします。

 この時の腕の感じを見てください。

 ちょっとフワッと体を持ち上げるような動きが柔らかなジャンプへと導いてくれます。

 柔らかな優しい場づくりがそんな動きを発生させてくれました。


 そのあとはこんなでこぼこのある道をつくってみました。
 ここでの“ねがい”は、子どもたちの膝から下の下腿の動きに少し変化をつけようと思いました。

 フワッフワッとへこんだ部分を走ったり、ピョンピョンとでっぱった部分を渡ることで「つま先」がスッと運動を導くような走りを引き出してみたいと“ねがい”ました。


 どうでしょう?

 ずるずると膝の後ろで引きずるような足どりではなく、
少しずつ前へ導かれていくような足どりになっていないでしょうか。

 そしてその感覚をさらにつなげていくために、こんなふうにマットの間にスペースをつくって走りぬけてもらいました。


 するとふみきり板に向かってこんなふうにとびこめるようになってきて

 やがてこんなふうに踏みきれるようになってきます。

 それからこんなふうに『支えて』後ろへ『回る』感覚のデバイスもつくりました。

2.どんなこと(関わり)をしていましたか(母)


 ほし組のお母さんたちによってデバイスつくりが始まりました。

 
 あとから来たたいよう組やだいち組のお母さんたちから、
「今回は優しくて懐かしい感じのデバイスができていた。」
なんて感想が出ていました。

 きっとほし組の子どもたちの今の姿にあった、
ちょうどいい感じのデバイスになったのかもしれませんね♡

 少しお母さんたちに柳川郁生の“ねがい”を伝えながら一緒につくったりもしましたが

 お母さんたちが“ねがい”を持つということ……

 大事なんですね!!

 そして“まなざし”も!

 まなみさんもずいぶんと専門的な“まなざし”できらりちゃんの運動を分析し、
次への“ねがい”を見つけています。

 ゆみさんは運動の結果ではなく、かずひさくんの「いい顔」、
子どもたちの「キラキラした顔」が見えるようになってきました。

 「できるようになって欲しい。」ではなく「いい顔をもっと見たい。」

 そんなふうに子どもたちの“うんどう”を見守っていけることって嬉しいなと思います。

 ようこさんもぜひこの調子でいろんなことを試してみてください。

 柳川郁生にとってもいつも指導の現場は「お試しの場」でもあります。

 こんなふうに置いてみたら、こんなふうに伝えてみたら……

「あ、ごめんごめん、違った」とか「お、これはいいかも」なんて、
いろんなことを試しながら小さな発見をしています。

 そんなわが子の“うんどう”に生まれてくる小さな発見を見逃さないよう

“まなざし”

よろしくお願いします。

3.運動面において気づいたこと、変化はありましたか

『まぐれ』ということ……

 柳川郁生が考えるデバイスとは、ある意味“まぐれ”をつくりだすきっかけかもしれません。

 子どもたちは“うんどう”や運動を通してさまざまな“まぐれ”と出会います。

 鉄棒にぶら下がったら揺れた → 鉄棒にぶら下がった時に足が振れたら体がもっと揺れた → 体がもっと揺れたら足とおしりが一緒に上がった → おしりが上がったら足が鉄棒にとどいた → 足が鉄棒にとどいたら体がさかさまになった → 体がさかさまになったらクルンとひっくり返った……

 なんて感じでさまざまな運動感覚の“まぐれ”が生まれているのです。

 
 だからでこぼこ道によって生まれた“まぐれ”を笑顔で了解してあげること、
鉄棒でクルンと回った“まぐれ”の後にドスンと落ちてしまっても、
まずその最初の“まぐれ”に驚き(喜び)を見せ、
次のストンと立ってしまう“まぐれ”を待ってあげることで、
子どもたちの“うんどう”を支えることができるのです……

……と信じているのですが。

 

 だから台を使ってブリッジのように後ろへひっくり返ることも、
そこにキュッと腕を伸ばしたときに得られた『支える』感覚や、
からだを反らせてお腹をグッと突き出すことから得られた新しい『回る』の“まぐれ”と出会ったことが『!』ということであり、
「やった!」「楽しい♡」という幸せにつながっていくのです。

 だからお母さんたちには子どもたちのそばにいて
「お!」「うんうん」「すごいすごい!!」と一緒に発見し、承認する、
共感者となって欲しいと思っています。

 「美味しい!!!」と思った瞬間に目の前の家族がいるときと、
ポツンと一人きりだったとき、お母さんたちはどっちが嬉しいですか。

(……隠れてこっそり食べた夜中の……なんて方がいい人もいるかもしれませんが……)

 やっぱり共感してくれる人がそばにいてくれた方が笑顔になりませんか。

 そんな弱々しいことを考えている柳川郁生が、またまた長く語ってしまいました。

4.次回のオフィスアワーに向けて

 ぜひぜひまたほし組のお母さんたちは早く来て“ねがい”を伝えることを考えてみてください。

 少しだけ「親子・うんどうの日」をイメージしてみるときっかけがつくりやすいかもしれませんね。

 それから運営上のことで少し相談させてもらいたいと思っています。

 みんなが安心して活動できるようにするためにということで、
年度の途中ですが相談にのってもらいたいと思いますのでよろしくお願いします。

 内容は「傷害保険への加入について」ということです。

 この時間は課外の活動なのでその責任を今まであいまいにしてしまっていたので、
みなさんとの自主的な活動としてどう考えて運営していけばいいのかということを今頃になって考えます。

 (今さらでスミマセン)

 でもいいきっかけにしたいのでよろしくお願いします。

 そのうえでこの『うんどうのオフィスアワー』を
もっともっと楽しく充実したものにしていきましょう!

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