久しぶりの『うんどうのオフィスアワー』でしたが、いつものように始まりました。
“うんどう”がいつものことになるっていうのは、いいことですね★
1.どんなことをしていましたか(子)
マットの上にふみきり板が2台置かれていたのですが……その“ねがい”は……? って感じでした×。
そこで、ふみきり板・跳び箱・ふみきり板・跳び箱と連続させて置くことで、両足をそろえたジャンプを誘いだしてみたいなと“ねがい”をこめてみました。
そのあとに連続してふみきり板をつなげることで、さらにジャンプの感覚をつかんでいきます。
何回も連続して跳ぶことによって脚力を鍛えるわけではありません。
連続した運動のなかで「心地よい、いい感覚」、
つまり“コツ”を見つける機会をつくってあげるのです。
「こんな感じでやってみたら……?」「あれ?この感じは……」なんていうように、
“カン”を働かせながら“コツ”を発見していくのです。
そんな“ねがい”をこめてこのふみきり板の連続とびを大事にしています。
跳んでみると分かると思います。
でも一回だけでは分からないから、何度も跳んでみないといけません。
そして生まれてきた「心地よい、いい感覚」を忘れないように、すぐくり返すことも大事です。
お母さんたちにやってもらったとき、なんとなく流れがとぎれてコマ切れの状態になりました。
これではダメなんですね。
ホカホカの感覚のうちにすぐやってみる、ということもとても重要なことです。
それから最近はあまりお母さんたちが言わなくなった「力がない」という理由。
運動のできない理由づけに使うのですが、
運動ができるようになると力の出力は最小限になってきます。
文字を書くのといっしょです。
最初は力みながら書きますが、いつしかスラスラと書けるようになります。
そんなとき「力をこめて!」「もっとしっかり握って!」なんて教え方はしませんよね。
そんなふうに感じることのできるお母さんたちが増えてきたと思います。
だから子どもたちには運動を上手にやるための技術や方法を伝えるのではなく、
運動のもつ感覚を伝えていきたいと思っています。
そのためにお母さんたちにもその感覚を伝えたいと思っているのです。
くり返しの中で両手をピ~ンと伸ばして、足をピタッと閉じて、からだをキュッとまっすぐに伸ばした方が気持ち良くスーッと滑ることができるんだ★
そんな“コツ”が見つかってくると楽しくてたまらなくなってきます。
こんな坂道も子どもたちにとっては楽しいコツを見つける場になっているかもしれません。
でもすべり台やブランコに、コツの発見という運動感覚の楽しみがあるのかな?どう?なんてことを学生たちの授業で話をしています。
もっともっとこのへんのことを深めていきたいのですが、この『うんどうのオフィスアワー』が遊具で遊ぶ時間にならないように、
というのがまずは今の柳川郁生の“ねがい”です☆
なんて書くと「あれはしちゃダメですか?」なんてことを聞かれたりします。
どんなふうにすれば子どもたちの体験がひろがるのかな?
こんなすべり台にしたら子どもたちにこんな感覚の発見をしてもらえるのかな?
なんてことを想像しながらデバイスをつくってみましょうということです。
いろんな工夫を試してみる。
実は『工夫』=『アート』と考えているので、
『うんどうのオフィスアワー』はアートの時間なんです。
そう考えてみてください。
なので次回うまくいけば『工夫』のアイテムが体育館に登場します。
最新のトレーニングマシンや器具ではありません。
きっと倒立やジャンプ、側転や這い這い、いろんな運動の感覚を楽しく引き出せるかもしれません。
かなりの出費ですが、楽しくしたくて、工夫したくて、“うんどう”のために注文してしまいました。
そしてこんな“まなざし”が……
「デバイスは取り組む、楽しむというだけではなくて、支えてくれるものでもあるんだなぁと気がつきました。」
……なんて深い気づきをしていました。
すばらしい!!
これだって足の指でギュッと地面をつかむような感覚が生まれてきたら、枝や綱をつたって登るような展開をつなげてみたり、足裏の踏ん張りを使ってエイッと跳び越えるきっかえにしてみたり、いろんな工夫に活かせるんだろうなと考えます。
そうすると少しワクワクした気持ちをもって“まなざし”を向けられるようになってきますよ♡
鉄棒も緊張することなく遊べる子どもたちが増えてきましたね。
なんか回らなければイケナイ、ぶら下がらなければイケナイ、なんて思うと嫌いになってしまったりもします。
でもお母さんたちが見守ってくれているので、まずは親しむことができていますね。
この鉄棒に手がとどく感覚が「できるかもしれない」という感覚にちかづいてきたことを、けいとくんを見ていたさちこさんが見つけました。
見えないことが見えるようになってくるんですよね。
この感覚のことを運動学では「伸長能力」のひとつである「徒手伸長能力」といいます。
難しく言うと「実在の皮膚からある「隔たり」をもち、運動志向性が密度濃く漂う外縁層に始まって、果ては、はるか遠く離れた対象物にまで及ぶ広範な現象野に関わる能力」のことで、
自分の運動の感覚がからだの外のずっと向こうにまでつながるようになってくるということです。
この見えないつながりが、本人にも、“まなざし”を向けているお母さんにも見えるようになってきているんですね。
いろんなこと、いろんな“まなざし”がこの『うんどうのオフィスアワー』のなかで生まれています。
2.どんなこと(関わり)をしていましたか(母)
お母さんたちに実際にふみきり板を使ったジャンプを体験してもらいました。
“カン”をつかって“コツ”を見つけるってことを理解してもらいたいと思ったからです。
そうするとふみきり板を使って気持ち良くジャンプするためには……なんてことがなにか見つかってくるはずです。
そうやって見つけたことを手をつないで伝えてあげる。
引っぱりあげて高く跳ばせてあげるのではなくて、お母さんの中の高く上がる感覚を子どもたちに伝えてあげるんです。
そしてお互いの感覚がつながりあったときに、二人の笑顔が生まれ、何度も何度もくり返して楽しみたくなってきます。
あのあと何度か体験してくれたお母さんと子どもたちには、そんなことが伝わったのではないでしょうか。
またそんなこともやってみましょう♡
だってお母さんも、子どもも、楽しいって気持ちになるんですから♡♡♡
3.運動面において気づいたこと、変化はありましたか
みきちゃんがゆみさんに「人間って空をとべるの?」と質問してきたそうです。
ほら!
こんなふうに とべちゃうかもしれません☆
子どもたちのひとりひとりの運動体験の中に、ひとつひとつずつの工夫をして、
こんな成長を支えていけたら楽しいでしょうね。
それから前回の
☆この姿です☆の正解は、余韻が生まれたということです。
なにか充実感のようなものが少し見えてきたのかなということです。
映画のスタンディングオベーションではないですが、
逆に居座るこの雰囲気がとってもいいなと感じています。
なんとなく余韻に浸る母子の関係であったり、母同士の関係であったり、
なにかその日をふり返るような感覚が生まれてきたのかななんて嬉しく思っています。
逆をいうとそれぐらい寂しい思いをしていたということなんですが(笑)
体育館がサロンのような雰囲気になるこの時間が好きなんですね(^_-)-♡
4.次回のオフィスアワーに向けて
今年度最後、だいち組のみんなにとってはこども芸大最後の『うんどうのオフィスアワー』となりますが、やはりふつうでいきましょう。
やりたいこと、楽しみたいこと、やってほしいこと、楽しんでほしいこと、
それをしっかりともっていつものように体育館に来てください。
いつものようにお待ちしています!(^^)!
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