秋に種をまき間もなく芽を出した小麦は雪の下で冬を越しました。
雪が溶け、再び姿を現した小麦は春の暖かい日差しを受けて、
ぶわっと成長すると聞きました。
本日、昼下がりの小麦畑ではたっぷり光合成が行われているようでした。
先日見た時よりも伸びているような、気もします。
よくぞ冬を越えてくれました。これからの成長をたのしみにしています。
記:美術科彫刻コース 渡部萌
毎日のように食べるお米。
放課後農芸では手作業でお米を作っています。量は少ないけれど、学ぶところは大量です。
秋に収穫した稲は、いよいよ脱穀・もみすりをしてお米になります。
茶碗一杯は米粒3000粒ほどあるそう。
作業をしてみて、そのひとつぶひとつぶが食べられるようになるまでなんて手間がかかるのだろうかと、
驚きどころではありません。。
人間のつくってきた道具の力を実感するとともに、弥生時代の人たちの稲作を見学したい想いでいっぱいです。
脱穀。干した稲穂から米粒を外します。
人力の作業では、千羽扱きや足踏み脱穀機を使ったり、竿でたたいて外す方法などがあります。
現在はコンバインという機械で刈り取りと脱穀をします。
江戸時代前期に千羽扱きが登場するまでは、竹2本、または竹を縦に割ったものを用いる「扱きはし」という方法で脱穀をしていたそうです。
私たちも棒で挟んで、一束ずつ米を外していきました。
体力を使うような作業ではないものの、手間と時間がかかる!
昔の人たちも寒い季節にこつこつとやっていたのか。
もみすり。米は一粒一粒、籾殻に包まれています。
これを外さんことには米が食べられんのです。そしてこれを外すのが、手作業では驚異的に大変なのでした。
もみすり機以前は、土臼や木摺臼(きずりうす)を用いていたようですが、米がくだけたり昔から大変な作業のようです。
今回は、すり鉢の中で石で摺ったり、ビンの中で棒でつついたり、ヤスリと石で摺ったり、手で剥いたり、、
そして、
5人で3時間ほどの作業の結果、約2合の玄米ができました〜!
もみすりの方法は改善の余地があるので、研究を進めます!
記:芸術学部美術科一年 渡部萌
野良仕事の合間のおやつ。ふもち。
岩手、宮城では“がんづき”と呼ばれるこの蒸しパンのようなおやつ。
山形では“ふもち”と呼びます。
いつも畑でお世話になっているお母さんから秘伝のレシピを教わりました!
そのお母さんは、お隣の吉野さんという方から教わったそうです。
オーブンが無くてもできる。嬉しいおやつ。
農民としてこれはマスターしておきたい。
春、夏に比べて冬の活動は地味です。
米や豆の脱穀、籾殻の籾摺り作業は本当に地味です。(機械を使っていないのでさらに…)
でも時間が沢山あるから、手間をかけることが出来る季節です。
家に籠ることを強いてくる雪は、時に疎ましく感じますが、ありがたいものでもあります。
かつて、家の中で一番奥の暗い蔵に種を保存したと聞きました。
それは、籠ることによって種の生命が殖ゆると信じられていたからだそうです。
人の手でなんでもコントロール出来るとつい思ってしまうほど便利で安全な暮らしをおくっていても、
雪がふれば、横断歩道も、白線も見えない。
走れば転ぶし、何をするにもいつもより時間が余計にかかる。
なんで雪が降る土地に住んじゃったんだろう、と時々思うけれど、
雪は土地の暮らしを守ってくれる。教えてくれる。
本当は春だって、夏だって、秋だって教えてくれているけれど、
東北の冬は、やっぱり雪の声が大きい。
(いや、春も負けてない)
そんなこの冬の放課後農芸メンバーの私生活はというと、
しっかり籠って、麺と出汁から作るラーメン、白菜から作ったキムチ、カカオを割ることろからチョコづくり、右手で食べてみようインドカレー、
などに挑戦しているようです。
今後はきなこ、ピーナッツバター、も作る予定。
生命力、殖ゆってます。
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記:農芸ファシリテーター 飯塚咲季
現在活動中の堆肥隊・生ごみコンポストのポスターが、学食一階食券機付近に掲示されています。
食券機の近くということもあり、友達や先生からも「ポスター見たよ〜!」
とのお声をかけて頂き、嬉しい限りです!
各メンバーの個性が表れた素敵なポスターとなっており、
この一枚を通して多くの人たちに興味を持ってもらえたら嬉しいです。
雪の影響から年末年始は活動を一時中断していましたが、
段々と雪も溶け始め「そろそろ再始動を!」と思っています。
突然ですが、小さじ一杯の土の中にどれくらい多くの微生物が住んでいると思いますか?
場所や環境にもよるのでしょうが、一億くらいと言われているのです。
土中には計り知れないくらい多くの微生物がすんでいるのですね。
私たちが休んでいる間にも、コンポストの世界の微生物たちは冬の間も必死に生きているんだな。
そう思うと春休みだからといってだらけていたらいけないという気持ちになってきます…。
かつて経営の神様と言われた松下幸之助はこのように話したそうです。
春はいつ山形へやってくるのでしょうか
私も静かに春を待とうと思います
11月23日、この日は片付け&シチュー会でした。
ゲストとして山形ビエンナーレでFOOD LABOを受講されていた
今さんと長谷川さんをお招きしました。
8:00から納屋と家の片付けをはじめ、片付け終了後に収穫班と
シチュー班に分かれて作業しました。
畑でとってきた野菜を、丁寧に洗います。
一方ではバターづくり。
ペットボトルに牛乳と生クリームを1:1で入れ、あとは振るだけ。
SHAKE SHAKE!!
凝固してきたら出来上がりです。
シチューは擂り下ろしたジャガイモとバターを炒め、牛乳を加えて作ります。
ゆっくり暖をとりながら煮込みます。
良い香りがしてきました。
そこにまたまたとれたて野菜をたっぷり投入。。。
ゆっくり煮込んで、ついに完成です!
思わず笑みが漏れます。
それでは、みんなでいただきます!!
とれたての野菜をお料理してみんなで外で食べるご飯、
美味しい。
シチューだけでなく、パスタ、焼き芋、手作りパン、サラダ、果物、デザートも盛りだくさんで
胃も心も満たされました。
世の中は便利になって、大量生産使い捨て、
ごみがどんどん増えて、モノを大切に使わなくなりました。
豊かになっているように感じる人もいるかもしれませんが、
本当にそうでしょうか。
この日、畑で野菜を収穫し、みんなで料理し、隅々まで食べました。
「そこが一番美味しいから、捨てないで」と教えてもらいながら、
学びながら料理しました。
無駄をなるべく出さない暮らし方もあるんですね。
そんな丁寧に過ごす濃密な時間が、かけがえのないものだと気付かされました。
私にとっての豊かさ見つけられた気がします。
最後は玉手さんがいれてくれたコーヒーをいただきました。
温まります。
誰かと作ったり食べたりおしゃべりしたり
そんな時間をこれからも大切にしていきたいですね。
記:プロダクトデザイン学科2年 成田杏子
堆肥隊では来年の野菜作りに向けて堆肥を作っています。
腐葉土と、学食と連携した生ゴミコンポストのふたつ。
来年良い堆肥が野菜作りに使えるように。
11月17日 AM7:00[落ち葉集め]
腐葉土には落ち葉がたくさん必要。軽トラック4杯くらい。
平日、授業の前に集まって落ち葉を集め、
リヤカー満杯に積んで大学裏の畑へ、
冷えた朝の空気のなか、坂を下りたり上ったり。
体が温まって、いい朝練。
11月27日 AM7:00 [木枠つくり]
拾い集めたベニヤを組み立てて、堆肥の場所つくり。
溝を掘って、杭を打って、釘をコンコン。
ちぐはぐ感がかわいらしくてなかなかいい感じ。
朝は寒いけど、朝しか味わえない空気があって、
テマヒマかけて堆肥の準備をして、
それから一日が始まるなんてちょっと得した気分。
こっそり、草木塔をつくったり。
11月30日 PM1:00[堆肥仕込み]
落ち葉、鶏糞、米ぬかをミルフィーユ状に重ねて発酵させると堆肥が出来るそうなのです。
鶏糞と米ぬかはそれぞれいただきもの。
農芸の活動をあたたかく見守ってくださる方がたくさんいて、ありがとうございます。
ひたすら落ち葉と鶏糞と米ぬかの層を積み重ねて、ときどきしゃべりながら。
畑では素直なことばがポロポロでてきて、話すのもよりたのしい。
微生物のはたらきで堆肥の温度は上がり、最高では80度にもなるというので驚き。
一握りの土の中に星の数ほどの微生物が棲んでいる。
木村秋則さんの『土の学校』にそんな一節がありました。
落ち葉と鶏糞と米ぬかを積み重ねるとなぜ堆肥になるのか理解できなくても、その方法を受け継いで堆肥作りをすることができます。
これまでの人たちの経験の蓄積が知識となり、その知識によって私たちは経験し、そしてそれは活きた知識として自分の中に蓄積していく。
畑の活動をしていると連綿と続く人間の営みをリアルに感じます。
微生物という言葉を当たり前のように知っているけど、それは誰かの発見した知識で、
微生物を知らなくても畑で経験するそのはたらきは、80度の熱を発生させるそのはたらきは、もっと本当のことという感じがします。
目に見える分かりやすいものに意識は行きがちだけど、見えない聞こえない触れられないところで作用している何かに意識を向けられるようになれたら、もっとていねいに過ごせそうです。
記:芸術学部美術科彫刻コース 渡部萌
『天高く馬肥ゆる秋』とことわざにもあるように、収穫の季節です。
今日は朝から秋晴れでしたが、畑を抜ける風は少し肌寒く感じられました。
放課後畑では今日、秘伝豆と畑近くの木から柿の実を収穫しました。
収穫した秘伝豆は乾燥させた後、豆腐を作る予定でいます。
夏には青々としていた莢も、秋となり薄茶色へと姿を変えました。
秘伝豆は現在、大学裏の畑で乾燥中です。
小さな一粒一粒が集まっておいしい豆腐になると思うと
今から楽しみでしょうがありません。
柿の実は思っていたよりも熟していたようで、美味しい干し柿が作れるか不安です。
でも、何事も挑戦ですよね。
ちなみに私は干し柿を見ると実家の祖母を思い出します。
小さい頃はよく祖母のお手伝いで干し柿づくりをしていましたが、
大学に入って干し柿をつくるとは思ってもいませんでした。
秋は感傷的になってしまう季節ですが、
柿を見ることで懐かしい気持ちになる人は多いのではないでしょうか。
授業畑の方の白菜も順調に育っています。
白菜はビタミンcが多く、風邪の予防や
免疫力アップに効果的らしいです。
食物繊維を含み、尚かつ低カロリーなので
ダイエットや美肌美肌づくりにも期待できるとのこと。
お鍋にしても美味しいし、素敵な野菜ですね。
収穫に期待です。
他にも春菊やかぶなど食べごろです。
秋は実りの秋です。
夏や冬に比べてなんだか秋って短く感じられますよね。
今、この季節にしか感じられないことがあると思うので
少し焦らずにゆっくり過ごしてみるのも良いなと思う今日この頃でした。
記:建築・環境デザイン学科1年 但木美咲
今年も実りの季節を迎えましたね。近頃は家々の庭でおいしそうな柿が目に着くようになりました。
放課後農芸では今日、自然農法で育てた稲の収穫を行いました。
今回試みた自然農法は、畑を耕さない、除草しない、肥料を与えない、
農薬を使わない手法なので、畑はこの通り雑草がもじゃもじゃ。
そしてそのもじゃもじゃなジャングルの中にたくましい稲がばらばらと生えてるような感じでした。
畑に到着直後は霧がすごく、稲が湿ってしまっていたためおひさまを待って小一時間シートの上でまったりタイム。しばらくすると霧も晴れてぽかぽかと暖かくなってきました。
作業開始。
畑のカエルもどこか物憂げな表情に見えるそんな季節。秋ですね。
刈り取った稲はその後縛って軒先に吊るしました。
今回この稲がまだ苗だった頃から携わらせてもらえて、
これからはお米一粒も残さないように食べようと思うようになりました。
やっぱりお米ってつくるの大変なんだな。食べもののありがたみはつい忘れがちなんだけども、
こうやって定期的に思い出せるようにしていきたいと思いました。そして次は脱穀です。
記:芸術学部美術科洋画コース 日吉聡美
9月に植え付けた白菜の葉が大きく広がって、
同じく9月に蒔いたカブはもりもりと土から出てきました。
春蒔きのにんじんは太くて鮮やかな色。
菊がきれいに咲いていました。
秘伝豆は大豆にして、豆腐作りをする様です。
そして・・・!
前回お知らせした、小麦の芽が出ています!
可愛いですね〜〜!
しかし雪の下で冬を越す頼もしい植物です。
成長が楽しみです。
いろんな活動が広がっていますが、畑はやはりとても大切な活動です。
畑に行く度新たな発見と感動があり、楽しい。
畑からおいしい幸せをみんなにおすそわけ
記:芸術学部美術科彫刻コース 渡部萌
去る10月2日、放課後農芸に新たな活動隊が発足しました。
小麦を育てて究極のパンを作って食べる。小麦隊です。
放課後農芸では野菜と田んぼをやっています。
そうしたら自ずと次は小麦かな、、勝手に思っておりましたが小麦って育てられるのか。
と思っていたら、パン酵母用に小麦を育てているという方に会いました。
小麦は種を蒔いたら収穫まで世話入らず。
翌年6月の梅雨前に刈り取り、乾燥、脱穀。
脱穀は樽の中で穂を叩き付ければいいらしい。
脱穀したものを布に乗せて、風が吹いたときにファ〜〜って籾殻を飛ばすそうです。素敵な作業。
その後、
山形での小麦の種まきは10月10日頃だと教えて頂き、
別件で訪れたパン屋noukaさんで小麦種を分けて頂き、
小麦用に新たに畑をお借りさせて頂き、
おかげさまで小麦隊に名乗りを上げた約10名は夢の小麦栽培を始めることができました。
10月5日AM6:00
草刈り。草は刈りすぎず、蔦が強い葛は注意して刈り取り。
6:30になったのでラジオ体操も。
朝の畑でラジオ体操は欠かせません。なんと第二までやりました。
10月10日AM8:00
小麦の種まきはバラマキ。
踊りながらまんべんなく。
ここ一面に麦の穂が揺れているのを想像しながら蒔きました。
蒔いたら春まで待つばかり。
小麦ができるの楽しみです。
石臼も作りたいです。
記:美術科彫刻コース一年 渡部萌